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CSRという言葉を知っていますか?

CSRという言葉を知っていますか?

先日、大手企業で新入社員の面接官をしていた友人(人事部)と話をしました。友人いわく、「『なぜうちの企業を受けに来たのですか』と学生に質問すると、10人のうち2,3人は社会貢献活動が素晴らしい、といったことを言うんだよね」とのことです。友人の会社の社名は出せませんが、社会貢献活動、そしてCSR活動で有名な会社で表彰されたこともあります。

ちなみに、CSRという言葉がよく聞かれるようになって久しいですが、皆さんはCSRについて正しく理解していますか?

企業の社会的責任

企業の社会的責任
企業の社会的責任

CSRは、Corporate Social Responsibility の略で、一般的には「企業の社会的責任」という意味で理解されています。では、企業の社会的責任とは何でしょうか。

まず、「企業」について考えてみましょう。一般的に「企業=営利企業」なので、ビジネスにおいて、違法行為を行わず、より多くの利益を出して、株主に報いるのがよい企業です。企業の根本の成り立ちから考えると、社会的責任などという言葉は一言もありません。

しかしながら、「企業は利益を上げるだけでいいのか。より広義の責任を負うべきでないのか」という議論があります。企業を取り巻く利害関係者(ステークホルダー)は、かつては「株主、経営者、従業員」でしたが、これに加えて「顧客(消費者)、地方自治体、国家や社会」まで含めて、企業が社内の中でどのような責任を持ち、果たしていくかを考え、行動する。漠然としていますが、これがCSRの意味です。

狭義のCSRと広義のCSR

狭義のCSRと広義のCSR
狭義のCSRと広義のCSR

CSRには、狭義のCSRと広義のCSRがあります。狭義のCSRは、経営陣が利害関係者に対して、企業の活動や実績について正しく説明し、説明責任を果たすことがあります。特に、株主に対しての説明については、上場企業であればIR (Investor Relations) と呼ばれています。そして従業員に対する説明責任、顧客に対する説明責任、といったものが並んできます。狭義のCSRは、あくまで理解関係者に正しく誠実に説明責任を果たしたか、が重要なので、それ以上の行動は必要とされません。

「そうか、それ以上の行動は必要ないのか。大したことないな」と思ったとしたら、それは間違いです。会社の経営陣は、正しく誠実に説明したら、自分たちの経営ミスがばれてしまう場面が多くあるからです。「不手際も隠せば見つからない」ということで、本当は損失が生じているのに、嘘をついてしまう経営者が数多くいます。例えば、原子力発電所の海外プロジェクトで、大きな損失を出している東芝は、そもそも「売上も利益も未達のところを、部下に圧力をかけてごまかして処理する」という間違った「チャレンジ文化」が長く続いたことから、破綻しました。正しいことを、正しく行い、説明責任を果たす、というのは、当たり前のようで結構勇気がいることなのです。

次に、広義のCSRとなると、明確な定義はありません。企業が作った製品・サービスを利用する消費者(ユーザー、顧客)に対する責任、企業のオフィスや工場がある地方自治体に対する責任、現在の従業員だけでなく継続的な雇用を生み出す責任、従業員の家族に対する責任、地球環境に対する責任、汚職をしない責任、労働環境を守る責任、国家に対する責任、継続的な慈善活動、教育や芸術など企業PR以外の寄付活動など、どこまでも広げていくことができます。そして、これら全てが正解です。

CSRって必要?

CSRって必要?
CSRって必要?

「企業の責任は法律を守り、利益を上げ、税金を払うこと。税金を多く払えば、国家がそれを使って社会を改善するための活動を行うからそれでいいではないか。CSRなんて偽善者のすることだ」といった批判は、昔から根強くあります。もちろん、これも一つの意見で、間違っていると断言することはできません。

しかしながら、企業を継続的に反映させるためには、企業にも「人格」が必要だ、という指摘はよくされています。例えば、大手アルコールメーカーのサントリーは、どんなに経営が苦しいときも「サントリーホール」をはじめとする芸術支援活動をやめませんでした。またベネッセは、個人情報漏洩などで会社が苦しい時代を通じて、創業者一族が私財を投下してまで豊島の美術館と芸術活動を支援し続けています。これが企業の「人格」なのです。企業として何を重んじているか、製品やサービスだけでなく、何を残したいかについての回答なのです。

人は、こうした会社の「人格」に引き付けられるのです。人が、会社の「人格」に敬意を払うようになると、企業は「愛される会社」「尊敬される会社」となります。ただの会社より、愛される会社、尊敬される会社のほうが、製品やサービスを継続して利用してもらいやすくなります。同じ性能、同じ価格の商品があったら、自分が好きな会社のほうを買いたいですよね。結果、CSRにより「人格」を与えられた企業が長期間、繁栄することになるのです。

よって、CSRって必要?という質問に対しては、「会社を継続して繁栄させたいのであれば、CSRは必要」というのが正しい回答になります。

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