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CO2は何故削減する必要があるのか?2017年版

CO2は何故削減する必要があるのか?2017年版

皆さんは「チームマイナス6%」という言葉を覚えていますでしょうか。日本政府が行っていた国民運動で、「1990年と比べて、CO2 (二酸化炭素) などの排出量を、2008年から2012年の間に6%減らす」という取り組みです。では、日本はそもそもなぜ国民運動を起こしてまで、CO2の排出量を減らそうとしたのでしょうか。改めて振り返って見ましょう。

産業革命から地球温暖化までの歴史

産業革命から地球温暖化までの歴史
産業革命から地球温暖化までの歴史

まず、CO2の排出量がなぜ増えているかについては、世界史を振り返る必要があります。数千年の間、大きく変わらなかった人口は、産業革命による工業化以後、飛躍的に増加しています。産業革命は、「化石燃料を燃やして動力を動かし、機械により物品を効率的に大量生産できるようになった」ということです。仮に、人が1日一生懸命働いて、10のものを生産していたのが、産業革命以後はこれが20、50、場合によっては100と生産効率が飛躍的に伸びたのです。生産効率が上がると、短時間に多くのものを生産できるようになり、物が安価になります。物が安価になると、生活の質が向上し、子供をたくさん産んでも育てられるようになります。こうして産業革命による「化石燃料の消費」と「人口の増加」が起こりました。

産業革命当初の化石燃料は石炭のみでした。石炭は、数ある化石燃料の中でもCO2の排出量が多い燃料なので、石炭を燃やして動力を動かすたびにCO2が大気中に多く排出されます。また、人口が増えると、消費活動が増えます。そして、この消費活動の増加は、産業革命で大量生産された物品に依るのです。つまり、「化石燃料の消費」と「人口の増加」は、CO2が増加した大きな要因です。

産業革命による工業化をリードしたのはイギリスですが、産業革命が世界中に広がっていくと、まずは先進国と呼ばれる地域で工業化が進み、そして中進国・中程度の国、そして発展途上国でも工業化が進みました。世界中で工業化が進んで、豊かになるにつれ、世界のどの地域でも「化石燃料の消費」と「人口の増加」が起こりました。また、20世紀に入ると、石炭だけでなく「石油」と「天然ガス」という化石燃料が新たに加わり、これらも大量に消費されるようになりました。そして「電気」が発明され、各家庭に行き渡るようになると、化石燃料で発電する火力発電所が世界中に設置され、これもCO2の増加を促進させました。

このように世界中が大きく変化する上で、まず危惧されたのは「化石燃料の価格」でした。特に石炭よりも扱いやすい石油です。1973年と1979年の2度のオイルショックで価格が高騰しています。化石燃料の価格が上がると、あらゆる物品の価格が上がり、消費が冷え込み景気が減退します。かつ、石油価格は産油国の移行で政治的に決められることも問題を根深くしました。

オイルショックから20年ほど経過して初めて、CO2などの温室効果ガスの排出による地球温暖化が問題として出てくることになりました。例えば、1960年から1990年の間に、場所によっては8度も気温が上がっていることが計測されたのです。地球温暖化とは、人間活動の数百年の営みと、人間が豊かになり資源を多く使えるようになった結果なのです。

地球温暖化による影響

地球温暖化による影響
地球温暖化による影響

地球温暖化とは「CO2などの温室効果ガスが多く発生することで、より太陽の光が地球に届きやすくなり、かつ地球の熱が外に出ていきにくくなる」、つまり「地球外から入ってくる熱の量が増える」「地球内から熱が外に逃げにくくなる」ために起こるものです。これにより、以下のような問題が起こります。

1.低地の水没
地球が暖かくなると、北極や南極の氷が溶けやすくなり、その結果地球の海面が上昇します。海面が上昇することによる最も大きな問題は、「低い土地が水没する」ことです。太平洋の島国のなかには、地球温暖化で国全体が水没すると見込まれているツバルのような国もあります。もちろん、島国以外でも沿岸部が水没することで、沿岸部に住む住民が転居を余儀なくされる、また港などの設備に損害が生じるなどの問題があります。

2.暑くて暮らしにくくなる
「地球温暖化」と名付けられている通り、地球全体の温度があがります(既に上がっています)。これにより、「どの場所でも温度が上がるため暮らしにくくなる」と見込まれています。そして、「熱くなると、ますますエアコンの消費量が増える(電力消費が増える)ので、温暖化が促進される」という悪循環にもつながります。

3.農作物を育てにくくなる
農業の観点からは別な問題があります。例えば「夏に20度の平均気温でよく育つ作物」を育てている地域の農家は、仮に5度温暖化して平均気温が25度になると、これまで育てていた作物が適さない土地になってしまうのです。高温になりすぎると、そもそも農業自体が行えなくなる土地も増加してしまいます。

4.気候が変わる
地球の温度が上がると、地球の気候も変わってしまいます(異常気象とも言われます)。降雨量が増える、砂漠化が進む、竜巻が増える、気圧配置が換わり天気予報が当たりにくくなる、などです。

5.動物が暮らしにくくなる
地球温暖化というと、北極や南極の氷が解けることで、ホッキョクグマやアザラシといった極度の寒冷地で暮らす動物が減少することがよく上げられますが、全ての動物や魚に影響が出ると言って過言ではありません。動物や魚の住む地域(海域)が変わるくらいであれば問題は限定的ですが、温度が上がることで個体数が激減したり、絶滅するものもあると推測されています。私たちの食卓に、寒冷地で捕れる魚が減少する日も近いかもしれません。

私たちにできること

こまめに電気機器の電源を切ること簡単に実践できる
こまめに電気機器の電源を切ること簡単に実践できる

地球温暖化による悪影響を防ぐために私たちができることは、一言でいうと「使う資源の量を減らす」です。ポイントはたった2つです。

1.電力使用量を減らす
電気を使うことはすなわち、発電所で燃やす石炭や石油の量を増やすことです。もし使われる電力が減れば、石炭や石油を燃やす量が減るので、CO2の排出量も減ります。よって、「こまめに電気機器の電源を切ること」からはじめましょう。そして、多くの電力を消費するエアコンや暖房機器については、「夏はエアコンの温度を上げる」「冬は暖房器具の温度を下げる」ことを心がけましょう。

2.CO2排出量が少ない製品・商品を選ぶ
CO2排出量が少ない商品とは、「CO2・電力使用量の排出が少ない製品・商品」と、「資源の消費量が少ない製品・商品」の2つに分かれます。

前者は、ハイブリッド車や、省エネ型家電などです。家電メーカーは、研究開発費の半分を省エネ技術に費やしていると言われるほど、省エネ技術の進歩はすさまじいですし、ハイブリッド車を買うという選択肢は、現在では普通になりました。

後者は商品の簡易包装やプラスチックを使わない梱包などです。例えば、通販サイトのアマゾンでは「ストレスフリーパッケージ」という、商品の簡易包装という選択肢を用意しています。紙やプラスチックをできるだけ使わないことで、資源消費量が少ない=CO2の排出量も少ない、というわけです。

どちらも簡単に取り組める内容ですので、ぜひ今日から始めてみましょう。

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