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絶滅危惧種とは何か?

絶滅危惧種とは何か?

「トキを保護しよう」「クジラ資源を守ろう」など、個体数が少ない動物を守ろう、という話を一度は耳にされたことがあるかと思います。非常に多くの動物の種類がある中で、なぜ「絶滅が危惧される動物」がいるのか、ご存知でしょうか。以下では、絶滅危惧種について、そしてその原因と対策(保護への取り組み)についてお伝えします。

絶滅危惧種とは

絶滅危惧種とは
絶滅危惧種とは

まず動物は、大きく分けて「絶滅種」「野生絶滅種」「絶滅危惧種」「絶滅の恐れが低い種」の4つに大きく分かれます。なお、この区分には家庭の愛玩用ペット(柴犬、秋田犬、ヨークシャーテリアなど)は含まれません。

1.絶滅種
種が死に絶えて、地球上からなくなった種
例:ニホンオオカミ、ジャワトラ、ニホンアシカなど

2.野生絶滅種
施設で保護されている種を除き、自然界からなくなった種
トキ、ヒトコブラクダ、ハワイガラスなど

3.絶滅危惧種
個体数が著しく減少しており、絶滅の恐れがある種
ジャイアントパンダ、カバ、アオウミガメなど

4.絶滅の恐れが低い種
絶滅の恐れが低く保護する必要がない種
ヒグマ、ニホンジカ、ニホンイノシシ

一般的には、上記の2.野生絶滅種と、3.絶滅危惧種を合わせて「絶滅危惧種」と呼ばれることが多いのですが、厳密には異なります。

例えば、2.のトキについては既に野生では絶滅しているので、トキの繁殖施設でトキの個体数を増加させて、野生に返すことを目指されています。また、3.のアオウミガメはまだ野生絶滅していないが個体数が減少している状態です。よって、野生の個体数を増やすためにアオウミガメの捕獲を禁止する、もし捕獲した場合には刑罰を科すといったアプローチが必要になります。

絶滅危惧種となった原因

絶滅危惧種となった原因
絶滅危惧種となった原因

では、そもそもなぜある種が絶滅したり、野生からいなくなったり、個体数が減少して絶滅危惧種となるのでしょうか。これには様々な原因があります。

1.気候変動
地球は何千年、何万年、何十万年という周期で気候変動を繰り返しています。地球が温暖化したり、寒冷化したりするのです。気候が変化する、ということは、もともと住んでいた動物にとって、都合の悪い気候になることがあります。寒さを好む動物なのに、地球全体が温暖化する、また逆に暑さを好む動物なのに、地球が寒冷化していまうなどです。ある地域は気候が変動したが、別な地域は変動していない場合であれば、別な地域に移り住むこともできますが、地球全体が等しく気候変動の影響を受けた場合は逃げる場所がなくなってしまいます。このような状況になると、多くの動物は対応できずに絶滅する、また個体数が著しく減少するのです。

2.狩猟(乱獲)
人間が特定の動物を多く狩猟した結果絶滅または絶滅危惧種となることがあります。例えばマッコウクジラは、産業革命以後に脂(鯨油)が機械用油として広く用いられたことから乱獲が進み、現在では絶滅危惧種となっています。また、アオウミガメの場合だと、食用として人気があったことから乱獲が進んで絶滅危惧種となりました。人間の生活を豊かにしたり、美味しい食用として珍重されたり、毛皮や牙が装飾品として価値を持ったりすることで、乱獲されてしまうわけです。

3.生態系のバランスの変化
これまで人が立ち入らない島に、人間が立ち入って他の動物を持ち込んだ結果、生態系のバランスが崩れ、結果としてもともと島にあった動物が絶滅することもあります。例えば、ガラパゴス諸島は、この島々にしか存在しない動物が多いことで有名ですが、入植者が持ち込んだ動物により、生態系のバランスが崩れており、既に多くの動物が絶滅危惧種となっています。例えば、ガラパゴスリクイグアナは、入植者が持ち込んだヤギが草を食べてしまうこと、またはイヌやネコに食べられてしまったことから、いくつかの島では絶滅してしまっています。

世界的な取り組み

レッドリストについて〜WWF
レッドリストについて〜WWF

絶滅危惧種を絶滅から救うために、世界の国々、政府機関やNGOが参加する「国際自然保護連合」という組織が中心となり活動を行っています。とくに有名な活動は、「レッドリスト」という絶滅危惧種のリスト化で、現在では2万種以上の絶滅危惧種が掲載されています。なお、レッドリストは「科学的調査に基づく絶滅危惧種の網羅的情報」であり、法的拘束力を持つものではありません。

国家間の取り決めで、絶滅危惧種の取引を禁止しているのは、1973年のワシントン条約となります。ワシントン条約では、絶滅が危惧される30000種の動物の取引制限を行っています。

ここで「では、狩猟についてはどのように制限しているのだろう?」と思われた方は、鋭いです。狩猟の制限は各国に委ねられています。例えば、絶滅危惧種の狩猟を固く禁止している国もあれば、外国からの観光客、特に趣味として狩猟を行う観光客を呼び込むために、絶滅危惧種の狩猟を認めている国もあります(特にアフリカ諸国に多くあります)。また、日本は調査捕鯨という名目で、絶滅危惧種のマッコウクジラを捕鯨したこともありました。

今後は、絶滅危惧種の捕獲についても、国際的な規制をかけるべきという議論がありますが、各国の利害や文化、伝統などが絡んでくる関係で、一律に制限することは難しいとみられています。

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