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スマートメーターって何?

スマートメーターって何?

最近、「電力を乗り換えませんか?料金を下げましょう」といったチラシやDMを受け取ったことがある方はいませんか?かつては大口の企業向けの電力販売のみ自由化されていましたが、現在では個人の家庭向けの電力販売も自由化されています。そして、新しい電力販売会社の多くは「スマートメーター」を使って、業務を効率化しています。

では、この「スマートメーター」とは何か、お伝えします。

検針は非効率な作業

検針は非効率な作業

検針という作業を聞いたことがありますでしょうか。これは、電気・ガス・水道について行われている作業で、各家庭や企業などを回って、今月は電気・ガス・水道をどれだけ利用したのかを確認して回る仕事です。各家庭に備え付けられている電力メーター・ガスメーター・水道メーターを、それぞれ電力会社・ガス会社・水道局の従業員、または委託を受けた人がチェックして回っているのです。

この検針という作業は、実は非常に労力がかかります。例えば、仮に個人と法人を合わせて1,000万契約がある電力会社の場合、毎月1000万個のメーターをチェックして回る必要があるからです(年間だと1億2000万個のチェックとなります)。

検針を行う作業員は、各家庭のメーターのところまで入っていって、メーターをチェックし、その値をタブレットなどの機械で入力すると、携帯用プリンタから領収証が印字されて出てきます。これをポストに投函して1件終了です。短く見積もっても数分はかかる作業です。そしてこの作業は非常に手間がかかる作業です。検針作業員が足で回らなければならない、それも大雨の日であってもです。

もちろん、電力会社、ガス会社、水道局はこうした作業員の費用を支払う必要がありますので、毎月の料金にはこうした検針員への作業報酬も加算されています。仮に、月に20日勤務で、1時間に20個メーターのチェックができる人がいたとしましょう。この人は8時間勤務だとして1日に160個のメーターをチェックでき、月間3200個のメーターを確認できます。もし1000万契約ある場合は、これと同じ作業ができる検針員を3125人も雇う必要があるのです。この検針員の年収を仮に300万円とすると、この検針作業だけで毎年93億7500万円もの人件費がかかってしまいます。

こうした膨大な作業を効率化するために発案されたのが「スマートメーター」です。

スマートメーターを実現するのが「IoT」

スマートメーターを実現するのが「IoT」
スマートメーターを実現するのが「IoT」

スマートメーターとは、「インターネットを使って自動的に検針情報を送るメーター」です。具体的には、毎月、毎日、毎時の電力量を、インターネットを使って電力販売会社に送信しています。そしてこれを実現しているのが「IoT」です。

IoTとは「Internet of Things (物のインターネット)」という言葉の略語です。これまで、スマートフォン、パソコン、サーバーといった製品でのみ使っていたインターネットを、様々な物に適用することで、業務の効率化を図ったり、新しいサービスを生み出そうという意味があります。スマートメーターは、この「IoT」を代表例だと言われています。

次に、なぜいまIoTなのかについて考えてみましょう。「Windows 95の頃にインターネットは既に普及が始まっていたのに、どうしてこれまで検針作業をネット経由で行われていなかったのか」です。これは3つの要素が影響しています。すなわち「コンピュータの小型化・低価格化」「通信モジュールの小型化・低価格化」、そして「通信の低価格化」です。

①コンピュータの小型化・低価格化
かつて、インターネットを使おうとするとパソコンが必要でした。パソコンにLANケーブルをつないだり、電話のモジュラーケーブルをつないだことがある方もいるのではないかと思います。こうしたケーブルをパソコンに指して、パソコン側で通信を管理する必要がありました。これが携帯電話でインターネットができるようになり、スマートフォンでできるようになり、となっていくように、インターネット通信できるコンピューター自体がどんどん小さくなっていき、そして価格も下がっていきました。

②通信モジュールの小型化・低価格化
次に通信モジュールの小型化です。かつては、パソコンに「通信用ボード」というものを差し込んでインターネットを行う必要がありました。ボードだけで手のひらより大きなサイズがあり、その先には数キロもあるISDNルーターやADSLルーターがあるという仕組みです。これが携帯電話やスマートフォンになると、手のひらサイズで収まるようになり、そして安価になっていきました。

③通信の低価格化
かつては家庭でインターネットに接続するだけで、1件数千円、数万円もした時代がありました。しかし、ADSLなどの導入で数千円代前半でインターネットが使い放題となります。さらに時代が進んでいくと、携帯電話やスマートフォンででインターネットができるようになります。通信データ量あたりの通信料は劇的に下がっています。

スマートメーターに必要なのは、「小型で安価な本体」、そして「少ないデータ容量しか使わない代わりに劇的に安い通信料金」です。もし大型の本体であれば設置できない場所も多いでしょうし、本体が高額であればいまのまま検針員が回るほうが安くなってしまいます。同じように月に数千円も通信料がかかるのであれば、同じく検針員のほうが安価です。

スマートメーターが1カ月で使うデータ量は、スマホで撮影した写真1枚よりも少ないと言われています。このわずかなデータを劇的に安価に送受信し、検針作業自体をなくしてしまう、これがスマートメーターの存在意義です。

検針が不要になった分値下げされる

検針が不要になった分値下げされる
検針が不要になった分値下げされる

東京に住む我が家は先日、東京電力以外の電力販売会社に移行したのですが、平均すると3-5%は料金が下がっています。そして、電力の使用状況をホームページで常にチェックできるようにもなりました。

電力が常にチェックできるというサービスが追加され便利になり、そして料金も下がるのがスマートメーターの威力なのです。そしてこの値下げのかなりの部分を、スマートメーターによる効率化が支えています。

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