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オゾン層が減るとコーヒーがまずくなる?

オゾン層が減るとコーヒーがまずくなる?

オゾン層が減少すると、有害な紫外線が地上に到達し、皮膚がんが増加することはよく知られています。しかし、「オゾン層が減るとコーヒーがまずくなる」という見解も実はあるのです。以下で見ていきましょう。

コーヒーを生育するのに適した土地は半減する

コーヒーを生育するのに適した土地は半減する
コーヒーを生育するのに適した土地は半減する

コーヒー業界の研究を行っているWorld Coffee Research (ワールドコーヒーリサーチ)という団体がアメリカにあります。この団体は、より高品質のコーヒー生産、より効率的なコーヒー農場運営に関する研究と共に、コーヒー生産に携わる人々の生活をいかに向上するかの研究を行っています。

この団体が発表した研究内容の中に、コーヒー産業の明るい未来と暗い未来を指し示す2つの数字があります。

まずは明るい未来についてです。2050年にはコーヒーの需要は現在の2倍に成長するということです。これは、地球全体の人口増加、ならびコーヒーを日常的に飲むことができる程度の経済水準に到達した人口が多くなることを指し示しています。市場の拡大は大きなビジネスチャンスとなります。

これと同時に、暗い未来についてもお伝えします。同じ2050年には、地球上でコーヒーを育ているのに適した土地は、現在の半分になると考えられています。この理由は地球温暖化が原因です。

地球温暖化の原因は様々なものがあります。二酸化炭素などの温暖化ガスの排出が最も有名ですが、実はオゾン層が減少すると、強烈な紫外線の多くがオゾン層で吸収されずに地面に届いてしまいます。この紫外線は強烈な熱線であるため、皮膚がんの原因になるだけでなく地球全体を温めるという効果も出てしまうのです。

地球温暖化が進展することにより、これまでコーヒーの生育に適していた気温の土地が、コーヒー生育に適さない高温の土地へと変化してしまうのです。

4倍の生産性がないと需要を満たせない?

4倍の生産性がないと需要を満たせない?
4倍の生産性がないと需要を満たせない?

この50%という数字は、個別の地域を見ていくとより深刻度合いが増します。まずは以下のコーヒー産出国ランキングをご覧ください。

順位 国名 地域
1 ブラジル ラテンアメリカ
2 ベトナム 東南アジア
3 コロンビア ラテンアメリカ
4 インドネシア 東南アジア
5 エチオピア アフリカ
6 ホンジュラス ラテンアメリカ
7 インド 南アジア
8 ウガンダ アフリカ
9 メキシコ ラテンアメリカ
10 グアテマラ ラテンアメリカ

上位10か国のうち、「ブラジル」「コロンビア」「ホンジュラス」「メキシコ」「グアテマラ」の5か国がラテンアメリカです(上位20か国まで入れると、10か国がラテンアメリカになります)。2050年には、こうしたラテンアメリカ諸国におけるコーヒー生育に適した土地は、現在と比べて88%も減少すると見込まれています。

これだけ減少する可能性があるということは、ラテンアメリカにおけるコーヒー農園という産業自体が壊滅の危機に瀕しているといってよいでしょう。農園経営者だけでなく、農園で働く労働者、輸出業者、運送業者、加工業者なども同様に大打撃を受けます。

これを需要と供給の観点で見てみましょう。需要は2倍になるのに、生産に適した土地が半分になるということは、需要を満たすためにはコーヒー生産が4倍効率がされなければ、需要を満たすことができないということです。

しかしながら、2050年までの間にコーヒー農園の生産性が4倍に引き上げるのは相当に困難です。そうなると、需要は2倍になるものの、需要を満たすだけのコーヒー生産量がないことになり、コーヒーの価格が高騰することが考えられます。

とはいえ、高い需要を満たすためには「コーヒーの生育に適していない土地でのコーヒー栽培」も行われることでしょう。こうした土地から産出されるコーヒーの品質は高くないことが容易に想像できます。現在私たちが飲んでいるような「美味しいコーヒー」は高級品になり、スターバックスやドトールといった喫茶店で飲めるようなコーヒーは「適していない産地で作られた、まずいコーヒー」となっているかもしれません。

私たちができること

私たちができること
私たちができること

このような暗い未来を実現させないために私たちができることは、地球温暖化を防ぐための小さな活動を積み重ねることです。先進国では、オゾン層を破壊する物質の生産や使用は禁止されているため、オゾン層保護のための活動は発展途上国が担うべきとされています。

先進国に住む私たちがすべきなのは、温室効果ガスをできるだけ出さない生活をするということです。環境省のホームページには、「エアコンの温度調節」「水道水の節約」「自動車の使い方を変える」「エコ商品を選ぶ」「買い物とゴミを減らす」「電気の使用量を減らす」という6点が上げられています。どの項目をとっても、すぐに始められる活動です。コーヒー愛好家の皆さんは、ぜひ未来のコーヒーを守るために小さな一歩を踏み出してください。

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