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移転する?しない?築地市場について整理して考える

移転する?しない?築地市場について整理して考える

「ここ数年、築地市場を豊洲に移転する、しないともめているが、実は何が論点なのかよくわかっていない」という方は多いのではないでしょうか。2017年時点では小池百合子都知事が移転を推進していますが、これまでに何があったのでしょうか。

なぜ築地市場は問題があるのか

なぜ築地市場は問題があるのか
なぜ築地市場は問題があるのか

「日本の台所」などと称される築地市場の正式名称は「東京都中央卸売市場 築地市場」です。水産物が有名ですが、実は水産物専門の市場ではなく、青果、鶏肉ならび鶏卵、加工品なども取引されています。

築地市場を移転しなければならない理由はただ一つ、狭すぎることです。築地市場が開設されたのは1935年、2017年現在から80年以上の前です。この80年間で人口は増加し、取扱量も増えているのに、それに比例して市場の面積は増えていません。銀座にほど近い築地という立地上、拡張するだけの土地がないことが問題でした。これまで昭和の時代から何度も移転案が出ていますが、そのたびに流れています。

最終的に移転の候補地となったのが、豊洲にある東京ガスの工場跡地となります。

なぜ豊洲移転は遅れているのか

なぜ豊洲移転は遅れているのか
なぜ豊洲移転は遅れているのか

移転先となった豊洲ですが、当初の移転予定である2012年を大幅に過ぎた現在も移転が完了できていません。その理由は、「豊洲の移転予定地は土壌汚染があり危険」という理由で、東京都議会における政争の材料となったためです。この結果、数年が政争に費やしてしまっています。

東京ガスが土地を売却する時点から、東京ガスは土壌汚染が問題であることを伝えてきました。よって土壌汚染対策が適切に行われていないことは、東京ガスの責任ではありません。土壌汚染の理由ですが、この予定地には東京ガスのガス貯蔵施設があったため、土壌にはヒ素、ベンゼン、シアン化合物などが含まれ、地下水からも同種の成分が検出されたことが報告されています。

豊洲新市場予定地の土壌汚染を完全に取り除くことはできないが、時間をかけて徐々に除去することで合意ができたことにより、2017年には豊洲新市場移転にゴーサインがでています。同年の補正予算案では、豊洲新市場移転経費がどの程度になるかの調査費用が補正予算計上され、通過しています。また、豊洲新市場の調査チームは、法的ならび科学的に関しては問題ないと評価を行っています。つまり、豊洲に移転しても大丈夫なのです。

しかし、当初は2012年には豊洲新市場の移転が完了しているという話だったので、2017年から再び経費の調査となると、いったい何年後に移転が完了するのか目途が立たない状態です。これは、土壌汚染対策を真剣に行わなかった東京都、豊洲移転を政争の具とした都議会議員や東京都知事に責任があります。

豊洲移転後、築地はどうなるのか

豊洲移転後、築地はどうなるのか
豊洲移転後、築地はどうなるのか

築地市場が移転後、その跡地をどうするのかについては、実はまだ決まっていません。2017年度の東京都の補正予算案に、築地移転後についての調査費が盛り込まれており、今後跡地をどう再利用するのかが決められていくことになります。

最も有力な案の一つは、築地市場の歴史を踏まえて「食のテーマパーク」として一部市場機能を残すという案が検討されています。つまり観光・商業施設として再開発される可能性が高いと思われます。しかし、残念ながらこうした観光・商業施設はどれくらい売り上げが上げられるのか不透明な部分が大きいと言わざるを得ません。

確実性を高めた再利用を考えるのであれば、オフィスビルを建てるのが最も売り上げ見通しがつきやすいと言えます。地下鉄日比谷線の築地駅、地下鉄大江戸線の築地市場駅から徒歩数分という好立地であり、「市場としては狭いが、オフィスビルを建てるのであれば十分すぎるくらいの広さ」であるため、築地のランドマークになるような大きなオフィスビルが建設されれば、築地という土地のイメージ自体も大きく変貌する可能性があるだけに、やや残念な気もします。

再度の延期を起こさないためには何が必要か

再度の延期を起こさないためには何が必要か
画像:Yahooニュース

これまで豊洲新市場への移転が遅れた最大の理由は政治です。与党が移転賛成の場合は、野党が移転反対となり、そしてその野党が選挙に勝って与党となると、数年を浪費した後に移転賛成になる、といった茶番劇に無駄な年月が費やされました。

再度の移転を起こさないために必要なのは、東京都民の行動です。豊洲新市場移転を積極的に支持する、または新市場移転を邪魔しようとしない候補者に投票することが必要です。大方の政党は豊洲への移転に合意していますが、まだいくつかの政党は豊洲移転反対、築地残留を主張しています。こうした政党が選挙で勝つと再び混乱が起こり、無駄に時間と労力、そしてお金が費やされていくことになりますので注意が必要となります。

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